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夏バテ解消、疲労回復にビタミンB1

(この記事は2009年7・8月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)


栄養科 管理栄養士 須惠裕子


ビタミンB1は
  • 糖質がエネルギーに変わるのをサポート
  • 不足すると、糖質の代謝が低下し乳酸などの疲労物質が体内に溜まり、疲れやすくなります
  • 過剰摂取しても、水溶性のビタミンなので尿などと一緒に体外に排出され、過剰摂取による毒性は知られていません


ビタミンB1 1日の必要量

男性 0.8~1.1mg  女性 0.7~0.9mg


多く含まれる食品は
夏バテ解消、疲労回復にビタミンB1
  • 豚ヒレ肉100g 1.22mg
  • うなぎ蒲焼1串(100g) 0.75mg
  • 大豆(ゆで)100g 0.22mg
    • 1回量(45g) 0.1㎎
  • 玄米ごはん茶碗1杯(150g) 0.24mg


食べ方のヒント
  • にんにくやネギ、玉ねぎ、にらなどの臭気成分であるアリシンと一緒に摂取すると効果的です
  • 貝やエビ、カニ、山菜などにはB1を破壊する酵素が含まれていますが、熱に弱く加熱して食べれば影響は少なくなります


献立例
梅じそ豚ヒレカツ 2人分(1人当たり エネルギー:225Kcal, ビタミンB1:0.77mg)
豚ヒレ肉…120g 塩・こしょう…各少量 梅干(種を除く)…2個
青じそ…4枚 溶き卵・小麦粉・パン粉…各適量 揚げ油
  1. 豚肉は4等分に切り、厚みの中央に切り込みを深く入れ、塩・こしょうをふる。
  2. 梅干はたたき刻み、しそに等分にのせる。
  3. 肉の切り込みに(2)をはさんで爪楊枝で止め、卵・小麦粉・パン粉の順に衣をつける。
  4. 揚げ油を180度に熱し、(3)を入れて約5分こんがり揚げ、出来上がったら爪楊枝を抜く。

参考 (100gあたり)

エネルギー(kcal) ビタミンB1(㎎)
豚ヒレ肉 112 1.22
豚ロース 291 0.77
豚ばら肉 434 0.45

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西陣病院でボランティア活動をはじめて

(この記事は2009年7・8月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)


宮本清正


転機は10月だった!

もともとサラリーマン人生を歩むつもりが、父の死で本格的に田舎で何百年と続く旧家と実家の商売を引き継ぐ事になった。まぁ誰かの代でやらなければならないとは思っていたので、今の時代では通用しない風習をスクラップし現代に必要な習慣をビルトして、交通整理が終わった頃時間が空いてきた。そこで友達からボランティアを薦められた。もともと思っていたのは、ボランティアをする事は人生をしっかり片付けた定年後に欲も得もなくやる姿が健全だと思っていて、未だ早いと思ったがとりあえず、ひと・まち交流館に行って西陣病院を知った。西陣病院が京都の西北という立地は魅力的だった。

私は学生時代もサラリーマン時代も京都市内で過ごし、そこには北野おどりがあり、金閣寺があり四季折々の文化と伝統行事があることを当たり前に思っていた。田舎に帰ってTVニュースで京都の伝統行事の中継を見るにつけ、そのあり難さがわかった。

ボランティア活動中の1コマ

おっかなびっくりではじめたボランティアだが案外すんなり入れたのは、地域に於いて商売を通して老人の方と接し話し相手をしている事などで、ある程度失礼のない話し方をする事には慣れていた。ほかにもPTA、体育振興会をはじめとする地域活動にも参加していたので、病院とか公共性のあるものについてはイメージダウンにならないよう言動には注意するという押さえどころ、及びケジメは分っていた事も良かったと思う。

今では屋上で草むしりをしている時、京都の山々を見ながら患者さんと話していたら、本当に西陣病院で良かったと思う。西陣病院の理念が分るような気がする。西陣病院は癒される雰囲気があり、勿論人命を預る仕事ゆえ緊張感の上に成り立っているが、本当に地域に根ざした病院であると思う。

私自身にも変化があったのは、私は前述したように一族のものがサラリーマンとして、全国を飛び回る間に田舎の旧家のメンテナンス役をしっかりこなして、家族を支えている自負があった。しかし、車椅子の移動とか患者さんの面倒を看たり、草むしりをする事で解ったのはそれは全て自分の事であり、常に裏方として支えてくれている家族の存在と健康でいてくれることが当たり前と思い、思いやりがなかった事を反省した。最近は思わず帰り道にお土産にドーナツ等を買って帰る事が増えた、今日この頃である。


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スイッチOTCとは

(この記事は2009年7・8月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)


薬剤科 科長 三宅健文


ある入院患者さんからこんな質問がありました。
「最近、病院などでもらっているクスリと同じ名前のクスリが、薬局で売られていますが、それってどうしてなんですか?」
そこで今回は、医療用から生まれた大衆薬“スイッチOTC”についてお話します。

OTCとは "over the counter" の略で、薬局やドラッグストアのカウンター越しに買える薬のことです。つまり、患者さんと薬剤師がカウンターを挟んで相談の上、販売されるクスリのことです。さらにそのOTCの中でも、これまでは医師による診察が必要で、医療機関を受診しなければ手に入らなかったクスリが、OTCとして薬局やドラッグストアで買えるように認可されたものを、“スイッチOTC”といいます。OTCの役割は、医師にかかるまでもない軽い症状(風邪のひきたてや疲れ目、食べ過ぎ、ちょっとした擦り傷など)の時に自分で判断し薬を購入し、それらを使って早めに治すことで、一般にセルフメディケーションと言われています。

スイッチOTCは、医療用でのみ使用が認められている成分の中で、比較的副作用が少なく、かつ安全性の高い成分について、一般薬への配合を許可するというものです。最近、スイッチOTCが増加傾向にあります。

スイッチOTC厚生労働省も近年の医療費の増大から、健康保険の負担がない医療用医薬品のスイッチOTC化の合理化を推進しようとしており、既に水虫のクスリ、胃酸を抑えるクスリ、痛み止めなどがスイッチOTC化されています。さらに今後は、高コレステロール、高血圧、高血糖に使用する医薬品もスイッチOTC化することが検討されています。しかし、医学的知識のない者による医薬品の自己使用は病状の悪化をもたらすこともあるので、こうした一般用医薬品の使用は薬剤師に相談の上、原則短期間に留め、重症の際や服用しても症状がよくならない場合は、直ちに医療機関を受診することをお勧めします。

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輸血療法~自己血輸血について~

(この記事は2009年7・8月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)


臨床工学検査科 岡本祥克

輸血療法とは、血液中の赤血球などの細胞成分や凝固因子などの蛋白質成分が量的に減少又は機能的に低下したときに、その成分を補充することにより臨床症状の改善を図る治療です。

一般的に“輸血”というと献血された血液を使用すると考えますが、輸血には献血された血液を使用する“同種血輸血”と、御自身の血液を事前に貯血し使用する“自己血輸血”とがあります。今回は自己血輸血について述べさせていただきます。

自己血輸血は読んで字の如く、御自身の血液を貯血し輸血する治療方法であり、3~4週間前より数回に分けて血液の採取を行い手術日まで保管し、手術の際に使用いたします。

しかし自己血輸血は、すべての輸血療法に使用できるのではなく「予定される手術において輸血必要量が600~1500mlと予測され、また手術までに十分な期間がある場合」に用いられる輸血療法であります。

ここで簡単に当院での自己血採取の流れを説明させてもらいます。

採取と管理
  1. 採取当日外来受診し採血を行い、検査結果より採取が行えるか医師が判断します。
  2. 採取は看護師により消毒、穿刺を行い採取します。
  3. 臨床検査技師が採取量を確認し、抗凝固剤と血液の混和を行います。
  4. 採取後、体の補正を行うために輸液、造血ホルモン剤の注射を行います。
  5. 臨床検査技師により採取日と採取量、保管期限についての説明を患者さんへさせていただきます。
  6. 手術前日まで、お預かりした血液は専用の冷蔵庫にて保管管理いたします。手術前日に保管血液の検査を行い、手術当日使用できるように準備いたします。

輸血療法にご不明な点がありましたら、担当医までお願いします。


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手術室が増室、機器も充実。手術がより安全に、より高いレベルで!

(この記事は2009年7・8月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)


手術室部長・麻酔科部長 中川博美


西陣病院は平成16年より増改築に着手し、その最終段階として平成20年11月から手術室の増室・改修工事に取り組みました。その間、皆様方には多大なご理解とご協力を賜りましたこと、この場をおかりして深く感謝申し上げます。おかげさまにて手術室の工事も平成21年3月に無事完了し、4月より新手術室が稼動し始めました。

昨年度は外科系5科(外科・整形外科・泌尿器科・眼科・皮膚科)で約1200件の手術が行われ、10年前の手術件数の約1.5倍に達しました。これに伴い1手術室あたりの手術件数も600件を越えたため、手術室1室増室を含む大幅な改修工事が行なわれました。整形外科の人工関節手術をはじめとする清潔手術をより安全に行うことのできるバイオクリーン・ルーム、低侵襲な鏡視下手術に対応した一般外科・泌尿器科手術室、そして、局所麻酔での眼科・皮膚科症例中心の手術室と3室が機能分化しました。

天井つり下げ型モニターで鏡視下手術が快適に同時に、設備や機器もいっそう充実しました。各手術室ともHLED無影灯(日本初)が設置され、明るく良好な視野のもと深部臓器の手術でもより安全により正確に行えるようになりました。21インチ天井つり下げ型ハイビジョンテレビモニターシステムにより画質が格段に向上し、鮮明な画像が得られることでより繊細な鏡視下手術操作が可能になりました。鏡視下手根管開放術や経尿道的手術などでは、患者様のご希望により、この画面をご一緒にご覧いただけるようにもなりました。生理食塩水還流の最新式経尿道手術システムはより合併症の少ない安全な泌尿器科手術を可能にし、整形外科ではハイスピード・ドリル導入によって脊椎手術をより安全に短時間に行えるようになりました。また、どの手術室にも全身麻酔器と各種モニターが設置され、麻酔科専門医による全身麻酔が可能な体制がとれるようになりました。

一方、手術室滅菌部門では、日本医療機器学会認定第2種滅菌技士2名の有資格者によって、より厳格に洗浄・消毒・滅菌が行なわれるようになりました。各手術器具はウォッシャー・ディスインフェクターで均一洗浄・高水準消毒された後、物理的、生物学的、そして、個々の滅菌物には化学的滅菌インジケータを使用し、最先端のコンピューター監視システムのもとクリーン蒸気発生器付き滅菌装置を用いて手術器具の個別性に適した滅菌方法を選択することで、よりレベルの高い滅菌品質保証が行えるようになりました。

ハード面が充実した新手術室このようにハード面が充実した新手術室で、患者様により安全で良質な手術室医療をさらに高いレベルで提供できるよう、大学との連携も深めつつ、各科の医師はいっそう技術の向上に努めるだけでなく、看護師はじめすべての医療スタッフの一人ひとりもその役割と責任を自覚して「手術チーム」としてのソフト面もますます充実させるよう、日々、努力・精進してまいりたいと存じます。今後ともよろしくお願い申し上げます。

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