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薬剤耐性(AMR)対策 ~抗菌薬(抗生物質)が効かない 細菌が増えています~

(この記事は2018年1・2月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)



 薬剤部 医薬品情報室

 抗菌薬(抗生物質、抗生剤)は多くの人々の命を救ってきました。しかし、抗菌薬が効きにくい「薬剤耐性」(AntimicrobialResistance:AMR)をもった細菌が世界的に増えており、大きな問題になっています。薬剤耐性によって世界で70万人が死亡しており、このままでは薬剤耐性による死亡者が、2050年には、現在がんで死亡している年間820万人を超える1,000万人が死亡するといわれています。


Onnee Heeaalltthh(ワンヘルス=1つの健康)・アプローチ

 人、動物、環境の中に存在する感染症などのリスクに対して、それらの衛生に関わる人々が連携し、横断的に課題の解決を図っていくものです。中でも自然界での脅威が、人間を脅かす元凶となっています。抗菌薬は医療現場のみならず、獣医療、畜水産農業などの現場でも使用されています。薬剤耐性(AMR)を持つ遺伝子が、食品や環境などを介して人へ伝播する可能性があるため、ワンヘルス・アプローチの精神に則り、AMRCRCをはじめ、関係府・省庁や各分野の民間関係団体など他分野の専門家とともに一体的な取組みを進めていく必要があります。


~私たちができること~
  ・風邪に抗菌薬は効きません
  ・処方された抗菌薬は医師の指示通り服用しましょう
  ・基本的な感染対策をしましょう
    予防がやっぱり大切手洗い・ワクチン




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スイッチOTC医薬品について

(この記事は2017年11・12月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)



 薬剤部 薬剤師 主任  福本 郁子


 2017年1月より、セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)が施行されました。ドラッグストアや薬局では、対象となる医薬品も含め、多くのOTC 医薬品が販売されています。


◆スイッチOTC 医薬品とは?
 OTC医薬品とは、医師の処方せんがなくても直接購入できる医薬品のことです。そのなかでも、スイッチOTC医薬品は、医療用の成分を一般用に切り替えた(=スイッチした)ものをさします。

◆有効成分について 
 現在、83種類が定められています(2017年1月13日時点)。内服薬では胃薬や解熱鎮痛薬・抗アレルギー薬、外用薬では抗真菌薬(水虫治療薬)や肩こり・腰痛の貼付剤が多くみられます。

OTC


<使用する時の注意点>

!OTC医薬品は、軽度の症状を緩和することを目的としています 
 指定された期間使用しても症状が治らない場合は、医療機関を受診してください。

!医療機関に通院している場合、処方されている医薬品と重複する可能性があります 
 有効成分の重複や似たような効果を期待する医薬品の重複で副作用が出る危険性があります。購入する時は薬剤師に相談してください。





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バイオシミラー

(この記事は2017年7・8月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)



薬剤部 主任 牛嶋 麻紀

 最近「バイオ医薬品」というお薬が多く開発され、これまで治療が困難だった病気の治療に貢献し、注目を集めています。
 バイオ医薬品とは、細胞などを利用して作ったお薬です。バイオ医薬品は高度なバイオ技術を駆使して作られた最先端の医薬品で最新の製造設備と品質管理が必要とされています。そのため、開発や製造などに費用がかかるため、患者さんの医療費負担が高くなってしまうという問題があります。
 そこで、特許切れのバイオ医薬品をほかのメーカーが開発・販売し、医療費の負担を抑える「バイオシミラー」というお薬が誕生しました。


◆バイオシミラーとジェネリック医薬品はどこが違う?

 どちらも「新薬特許が切れた後に発売された医薬品」ですが、バイオ医薬品の場合は「バイオシミラー」、それ以外の場合は「ジェネリック医薬品」と呼びます。

 バイオシミラーは高度なバイオ技術を用いるため、製造工程が多く複雑です。そのため、ジェネリック医薬品より多くの試験やチェックを行うことが必要とされています。このように開発され、承認されたバイオシミラーは、先行バイオ医薬品と品質がほとんど同じで、同じ効果と安全性が確認された薬剤です。臨床試験を含む多くのデータによって、先行バイオ医薬品と同じように使えることが示されています。

 バイオシミラーの薬価は、先に発売された同じ成分のお薬の薬価の原則70%で算定されるというルールがあります。このため先行バイオ医薬品と変わらない治療の選択肢がひろがり、治療の質の向上と患者さんの経済的負担の軽減や医療費の削減に貢献することが期待されています。

西陣病院でも
インスリン グラルギンBS注ミリオペン「リリー」
(ランタス注ソロスターのバイオシミラー)

が採用されました。


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もう一度、「お薬手帳」を 見直そう

(この記事は2017年5・6月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

お薬手帳



  薬剤部 医薬品情報室




◆「お薬手帳」発祥の地は、東大病院
 お薬手帳は、1994年から東大病院外来診療において、薬歴の一元管理を目的に作成した「処方カード」を処方せんに印字し配布したことが始まりです。
「処方カード」を受け取った患者自身が「お薬手帳」を作成していた歴史があります。
 つまり、「処方カード」は現在のお薬手帳に貼付する「シール」の元祖です。 

◆「お薬手帳」は、なぜ必要とされているのか? 
 1993年に別々の病院から抗ウイルス剤と抗がん剤の処方を受け、くすりの相互作用により重篤な副作用が発生し、15人が死亡した「ソリブジン薬害事件」をきっかけとして導入されました。
 また、1995年に発生した阪神淡路大震災では、救護所や避難所に、診療を行うために必要なカルテなどの記録がなかったので、受診を希望する人たちが「お薬手帳」を持っていなかったため服用状況が分からず、糖尿病や高血圧などの慢性疾患に対して継続して行える最低限の医療が出来ない事態が起きました。

◆「お薬手帳」をなぜ持ち歩かないのか?? 
 「お薬手帳」を持っていれば、病院や医院・歯科医院など複数受診したクスリの重複による過剰投与や相互作用による死亡を防ぐことができます。また、東北や熊本など、いつ起こるか分からない自然災害時でも自分が服用しているクスリを継続して処方してもらえます。
 みなさん自身を守ってくれる「お薬手帳」がなぜ?普及しないのか。それは、マスコミによる「お薬手帳をもらえば負担金が増える!拒否しましょう」という偏った情報だけが独り歩きしたからです。

◆シールを受け取るだけでなく、「お薬手帳」を持ち歩きましょう 
 「お薬手帳」は、みなさん自身がクスリを管理し、アレルギーや副作用歴、薬の使用歴を記録するものです。受診時に医師に提示する他、薬局においても薬剤師が確認することで、飲み合わせ(相互作用)や重複投与、他の治療への悪影響の防止といった、薬物治療の適正化に役割を果たしています。

西陣病院の診察室でも「お薬手帳」を医師に手渡してください。




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後発医薬品(ジェネリック)の使用促進

(この記事は2017年3・4月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)


  薬剤部 医薬品情報室

 後発医薬品(ジェネリック)は、先発医薬品と治療学的(有効成分は同じ)に同等であるものとして製造販売が承認され、一般的に研究開発に要する費用が低く抑えられることから、先発医薬品に比べて薬価が安くなっています。
 ジェネリックを普及させることは、患者負担の軽減や医療保険財政の改善に資するものです。
(厚生労働省HPより)

 ジェネリックと先発医薬品は、有効性や安全性に関して基本的に違いはありません。

 ジェネリックは、先発医薬品と異なる添加物を使用する場合がありますが、先発医薬品が販売後に添加物を変更する場合と同様に、添加物の違いによって有効性・安全性に違いが生じないことは確認されています。

 また、ジェネリックに使用されている添加物は、多くの先発医薬品にも使用されています。つまり、添加物が原因でアレルギー反応などの副作用等を引き起こすことは、先発医薬品であってもジェネリックであっても、同様に起こりうることです。

 西陣病院では、大学病院や日赤、市立病院などと同様に、全ての入院患者さんに対して、ジェネリックを使用しています。そのため、一部の薬剤を除き、先発医薬品の在庫がないため、患者さんの希望による先発医薬品への切り替えはできません。

 西陣病院は、外来においても、処方せんには、後発医薬品の商品名が記載されています。外来でのジェネリックに関する相談は、かかりつけ薬剤師もしくは普段利用されている薬局でお聞きください。入院時には、持参薬や入院中の薬を管理している『病棟担当薬剤師』にお尋ねください。

薬局でもらっている薬を医師が診察室で確認します。
受診時には、必ず「お薬手帳」を持ってきてください。


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